先日「保育料無償化って本当?いつから始まるの?ワーキングマザーが無償化について調べてみました!」でも記事にしましたが、2019年10月より、保育料の無償化が始まります。

街では「それよりも全入の方が先でしょ!」とか「もっと保育士さんにお金を使って欲しい!」などの声があふれているようです。
2人の子どもをすでに保育所に預けている私ですら同じように思っているのですが、それでもやはり無償化は家計にとって嬉しいものです。
しかしこの無償化。完全タダになるわけではありません。
保育料が無償になったとしても、いままで保育料に入っていた給食費(正式には副食費)が実費で必要になります。
あれ?もう給食費って払っているんだけど…という人もいると思います。
実は給食費は、号数で払う・払わないが違っていました。
じゃあ私は今まで何を払ってきて、そして今後はどうなるの?
保育料無償化後、新たに払う必要のある「給食費」について説明していきたいと思います。
無償化になるお金と実費を払うお金、何がどうなるの?
まず改正前と改正後について図にまとめましたので、ご覧ください。
1号認定…満3歳以上で、就学前の保育の必要がない子
2号認定…満3歳以上で、保育の必要性の認定を受けた就学前の子
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この図を見ると、改正前は1号と2号で払う金額は同じ(年齢によって保育料は変わってきます)が、明細が違うことがわかります。
1号認定は副食費と主食費が実費ですが、2号認定は主食費のみ実費で副食費は保育料に入っています。
しかし改正後は1号認定と同じく副食費と主食費が実費となり、保育料の部分が無償化となります。
そのため、実際に親が払うお金はこの「副食費+主食費」の金額が必要になるのです。
なぜ保育料無償化で給食費が実費になるの?
なぜ給食費が保育料に算入されなかったかというと、このまま保育料を無償化すると1号認定と2号認定で給食費の取り扱いに不公平が出るからです。
1号認定(幼稚園等)では主食費・副食費は保育料に含まれていません。
対して2号認定(保育所等)では、副食費は保育料に含まれています。
そのため、このまま保育料無償化を進めると、1号認定(幼稚園等)では副食費を払わなければならず、2号認定(保育所等)では副食費は不要となってしまいます。
それなら統一しよう、ということで一律給食費(主食費+副食費)は実費となりました。
それなら、一律給食費を保育料に含めて、無償化の対象になって欲しいな~
さすがに給食費も無償化の対象となると、財源が足りなくなります。
そしてそれこそ「そんなお金があるなら、保育士の待遇を改善しろ!」「保育所全入できるようにしろ!」という批判がでるでしょう。
ですので、ここは諦めた方がよいでしょう。
じゃあ、1号認定・2号認定で住民税非課税世帯・ひとり親世帯等はどうなるの?
1号認定(幼稚園等)、2号認定(保育所等)でも、住民税非課税世帯やひとり親世帯等がいらっしゃると思います。
その場合は、現状通り公定価格内で副食費が免除されます。
※公定価格内=副食費4,500円
また、この1号認定(幼稚園等)、2号認定(保育所等)の副食費の免除ですが、現在の対象者はこのようになっています。
- 住民税非課税世帯
- 里親
- 生活保護世帯
- ひとり親世帯
- 在宅障害時がいる世帯の一部の子および第三子
この副食費の免除ですが、免除対象の拡大が検討されています。
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一部しか無償化とならない0歳~2歳児はどうなるの?
じゃあ、3号認定で保育料無償化対象の人は、実質値上げになるの?!
3号認定と呼ばれる0歳~2歳の子どもたちは、現行では主食費・副食費ともに保育料に入っています。
もし主食費・副食費が保育料に入らないとしたら、実質値上げになるのでは?!
そんな心配を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、3号認定(0歳~2歳)は現行のまま主食費・副食費は保育料に算入されます。そしてそもそも基本は保育料無償化とならないので払う金額に変更はありません。
また、3号認定で無償化となるのは、住民税非課税世帯です。
この住民税非課税世帯の方も、給食費の扱いは現行のままですので、主食費・副食費ともに無償化となります。
まとめ
保育料無償化により、払わなければならないお金である「給食費」(主食費+副食費)についてまとめます。
- 1号認定(3歳以上の幼稚園等)、2号認定(3歳以上の保育所等)は、主食費+副食費を実費で払う
- 3号認定(0歳~2歳)は、無償化もなく現状と変わらず
- 1号認定・2号認定でも、住民税非課税世帯等は副食費の免除される
- 1号認定・2号認定の副食費は、免除対象の拡大が検討されている
保育料無償化で払うお金が0円になる!ということはありません。
もしそう思っている方がいらっしゃったら注意してください。
この主食費と副食費だけでなく、他にも通園送迎費や行事等にかかるお金は実費となります。
しかし費用が安くなるのはありがたいこと。
他のことに税金を使って欲しいな~という意見はあるとしても、子育て世代が助かるのは事実です。
わたしはありがたく受け取ります。文句をいって受け取るより、ニコニコ受け取る方が精神的にもいいですね。
今、就学前のお子様がいらっしゃるご家庭や、今後保育所や幼稚園に入園予定のご家庭では、このような出費があるよ~ということをちょっと覚えておいてください。

