先日、このようなニュースがワーママたちの間で話題となりました。
男性が育児休暇を取得するよう企業に義務化させることを目指す自民党の議員連盟が立ち上がりました。今月中に政府への提言を取りまとめる方針です。
男性だけでなく、女性ですら義務でない育児休業。
この育児休業を義務化しようという動きが出てきたのです。
なぜ「義務」としたのでしょうか。
それは当事者だけでなく、周りの意識も変える必要があるからです。
今でも男性の育児休業制度はあります。しかも女性ひとりが取得するよりも、優遇されています。

しかし、男性の育児休業取得率はなかなかアップしません。
「出産直後の母親の助けるため」「子どもの成長を間近で見るため」という理由ならば、今の制度でも充分です。
- 育休を取りたいけれど取れない。
- 本当は取ってほしいけど、全く話を聞いてくれない。
こういう人が多いからこそ、今回の「男性の育休義務化」の話が出てきたのだと思います。
それでは、この「意識改革」について詳しく説明をしていきたいと思います。
義務化が必要な理由1:父親となる人の意識改革のため
本当は配偶者に育休を取ってもらいたい…。
でも話すら聞いてもらえない。
こんな話を聞いたことがあるのですが、理由は3パターンあります。
- 仕事が忙しい、会社が認めてくれない、復帰した時嫌がらせされそう
- 男は仕事、女は家事育児という固定概念を持っている
- お金が足りない
恐らくこの中で一番やっかいなのが2のはずです。
義務化となる男性の育休は、長期間ではないと思われるためそこまでお金に困ることはないのではないでしょうか。
そもそも育休中は給付金が出ますので、無収入となることはありません。
人の価値観を変えるのは至難の業。
であるなら、国主導の制度で買えるのが一番効果があるでしょう。
「育児は男性もして当たり前」というメッセージを国から発信してくれれば、時間はかかるかもしれませんが今まで全く違った古い価値観を持つ人も変わっていくでしょう。
義務化が必要な理由2:独身者の意識改革のため
独身者とまとめてしまいましたが、詳しく言うと「社内で育休を取る人がいたら、『あの人迷惑だな~』と思う人」のことです。
なぜ迷惑と思うのか。それは仕事が増えるからです。
しかし考えてみてください。仕事の割り振りをするのは上司の役割です。
無理な量の仕事を割り振られるのであれば、それは上司が部下のキャパを考えていないからではないでしょうか。
人を雇う、違う部署からヘルプを要請する、アルバイトを雇う…いろいろ手はあります。
そんなお金はないというのであれば、そもそも会社の体制として疑問を感じます。育休に限らず、事故や病気などで急に休むことだってあるのですから。
男性も育休を取って当たり前。
子どもは家族みんなで育てるもの。
こういう価値観があれば、育休を取る男性が出てきたとしても迷惑とは思わないでしょう。
その第一歩が「男性の育休義務化」だと思っています。
制度に合わせて会社の体制を整備する。
週休2日制だって昔はなかったのですが、今では当たり前ですよね。
意識ひとつで会社全体の雰囲気も変わります。
義務化が必要な理由3:高齢者の意識改革のため
一番「男は仕事、女は家で家事育児」という価値観を持っている人が多いのが、高齢者。
高齢者が育児をしていた時代というのは、専業主婦の割合が多かったので仕方がないのかもしれません。
厚生労働省によると、共働き世帯の数が専業主婦世帯の数を越えたのが平成4年のことです。
それ以降は共働き世帯の数がグングン増えています。
しかし、仕事はすれど家事育児は同じく女性がするもの、そんな価値観を持っている人が多いのです。
そのような価値観を持つ親に育てられた子は…残念ながら同じ価値観を持つことが多いでしょう。
そんな高齢者の意識改革のためにも、この「男性の育児休業義務化」は有効です。
「自分も子どもがいる」=「先輩」ということで、なかなか他の人の言うことを受け入れられないことが多い高齢者。(もちろん当てはまらない人もたくさんいます)
家族や周りの人が言うよりも、国の政策として打ち出す方が効果はあります。
「国がこういう方針を取っている」
この一言で受け入れられる可能性だって否定できません。
義務化が必要な理由4:母親となる女性自身の意識改革のため
最後に一番大切なこと「母親となる女性自身の意識改革のため」です。
無意識のうちに、家事育児は自分がやらないといけないと思い込んでいる人って多いのではないでしょうか。
実際私もそうでした。
これは自分がやらなきゃ!と抱え込みすぎて倒れそうになったことも。
「出産以外は何でも分担できる
これを忘れないようにしましょう。
最初は全然家事育児をしなかった私の旦那ですが、今ではこのことばを言うようになりました。
誰よりもまず女性自身が「子育てと家事は分担するもの」という意識を持つためにも、男性の育休義務化は必要なものです。
育児休業義務化が必要な理由まとめ
もう一度、育児休業義務化が必要な理由を簡単にまとめます。
■男性の育休義務化が必要な理由■
- 父親となる男性の意識改革のため
- 独身者の意識改革のため
- 高齢者の意識改革のため
- 母親となる女性自身の意識改革のため
誰もがハッピーになる魔法のような制度をすぐに作ることは不可能です。
でもだからと言って、足を止めるのは本末転倒。
荒治療だとしても、ひとつずつ良い方向へ進んでほしいものです。
- 旦那が家にいたら、むしろ大変になる
- 旦那が育休を取ったとしても、遊んで終わるならいらない
- 女性だって育休は義務じゃないから、男性の育休義務化は不要
そんな意見も出ています。
しかし、今後女性側の育児負担を減らすためにも、男性の育休義務化は必須だと思います。
最後に、アメリカの哲学者であるウィリアム。ジェームズの名言を記載しますね。
心が変われば、行動が変わる
行動が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、人格が変わる
人格が変われば、運命が変わる


